暗黒面を覗いてみた

「住所を証明するものがなくて困っている」

東日本大震災福島第一原発事故により、避難生活を余儀なくされている
方たちだ。

えー、あれから1年以上も経っているのに対応してないのかよ。何してんの?
この国は。被災地に関係ない予算の為の復興予算の分捕り合戦してる場合
じゃないじゃん。トホホ…。

『邪悪な植物』(エイミー・スチュワート 朝日出版社)読了。

皮膚を切り裂く。視力を失わせる。呼吸困難を引き起こす。心臓を止める。
神経を鈍麻させる。激しい嘔吐を引き起こす。強い力でがんじがらめにする。

これ、み〜〜〜んな植物である。草木を愛でるのは心安らぐ作用もあるけれど、
謝って摂取してしまったら人間や家畜、ペットの命を脅かすこともある。

そんな植物の暗黒面(?)にスポットを当てたのが本書である。類書は以前
から多く出ているが、本書の著者は植物学者ではない。園芸好きの作家だ。

なので、実用には適さないが翻訳もこなれているので「えー、この植物が
こんな悪さをっ!」と楽しんで読むのがいい。

特別な植物を扱っている訳ではない。毎年、庭で綺麗な花を咲かせるもの
だったり、道端でみかけるものだったりする。身近にある植物ばかり。

そうだよね、ジャガイモだって毒があるんだもの。トマトなんてその昔は
毒があるって誤解されて悪魔の植物呼ばわりされたんだよね。

春先になるとよく食用植物と間違えて毒性のある植物を食べて食中毒
なんてニュースが流れる。無害なものと毒性のあるものって似てるの
だよね。

時々、テレビのバラエティ番組で野草を天ぷらにして食している俳優が
いるが、良い子は絶対真似してはいけません。

毒性じゃないけど怖かったのはクズ。土壌流出の為に日本からアメリ
へ渡って、園芸家や農家に大歓迎された。ところがこのクズ、とてつも
ない生命力を持っていた。

クズが分厚く茂った場所は戦車でも突破出来なかったそうだ。成長も
早く、建物を這い上り、窓を開けっぱしにしていると夜のうちに部屋に
侵入して来る。

ぎゃ〜〜〜、寝ているうちにクズに絡め取られちゃう〜。

1つの種類につき2〜3ページでまとめてあり、添えられた細密なイラスト
も美しい。図鑑も好きだけど、本書のようなイラストもいいな。