今日は御馳走
昨夜は実家で食事会だった。妹一家も来ていたのだが、さすがに上
ふたりの姪は自分たちのことで忙しい模様。会えたのは一番下の
姪だけだった。
お彼岸もすぐだし、間もなく亡父の命日でもある。実家から徒歩数分の
お寺へ墓参りへ行って来た。
実家へ戻って仏壇に線香を上げようとして気が付いた。仏壇から少し
離れて小さなテーブルが出ている。はて?いつもはしまってあるもの
だが、母がしまい忘れたか。
「お父さんが好きだったから」
そういって母が小さなテーブルに並べたのは、ステーキと刺身の盛り合わせ
だった。
うん、確かにお父さんはお肉も新鮮なお魚も好きだったね。でも、仏様に
四足や生臭ものはあげちゃダメでしょ。
「だから仏壇には上げないわよ〜」
そう言い残して、母は天ぷら作りに戻って行った。
そういうもんか?いいのか、それで?
まぁ、父が喜んでくれるならいいけどね。そして、仏壇には揚げたての
天ぷらが供えられたのであった。
御馳走だよ〜、お父さんっ!
『ゲーリー家の人々 アメリカ奴隷制下の自由黒人』(フランク・J・ウェブ
彩流社)を読み始める。
タイトル買いしたら小説だったので、今月の小説はこの1冊にする。
奴隷制解放以前、アメリカにはアメリカ市民でもなく、奴隷でもない自由
黒人がいた。奴隷という身分でこそないが、彼らも黒人であるということ
だけで差別や暴力を受ける。
制度や差別と闘う自由黒人の世界を描いた小説だ。