命に結び付くもの

東京電力がマスコミ限定で福島第一原発事故の際のテレビ会議
模様の「閲覧」を開始した。ちぇ、一般公開じゃないのか。

勿論、東京電力側で加工・編集されている。まぁ、やるだろうね、電力
様なら編集くらい。

それにしてもおかしいぞ。当時の首相だったバ菅が本店に乗り込んだ
時、映像はあっても音声がないなんて。本当はギャァギャァ喚きまくって
いる音声があるんじゃない?

このテレビ会議の模様は加工・編集せず誰でもが見られるようにする
のが電力様の責任だと思うのだがどうだろう。

『昭和、平成を「食」とともに歩んだ 岸朝子の命の食卓』(知野恵子
 主婦の友社)読了。

料理バラエティ番組として人気を誇った「料理の鉄人」に審査員として
出演し、一挙に注目を集めた料理記者・岸朝子氏への聞き書きである。

本書は彼女の生い立ち、両親のことから、記者になり現在に至るまで
をまとめている。

働く女性が少数であった頃、少しでも家計の助けになればと思って
身重の体で婦人記者募集へ応募したことから彼女の記者人生が
始まる。

食べることが好きで、家族の為に料理することが好きで、その料理を
吹工夫することが好きで。そして、食の文化を伝えることが大切だと
思ったからこそ、57年もの長きに亘って料理記者として過ごして来た
のだろう。

「掃除や洗濯は人任せでもいいが、料理は命にかかわるので手を
抜いてはいけない」

彼女の父が、母に言ったという。確かにそうなのだ。食の在り様で
健康を維持で来たり、病気の原因になったりするのだものなぁ。

戦中・戦後の食糧不足から現在の飽食の時代まで。料理記者と
して生きて来た人の経験は「食べること」に対する認識を新たに
してくれる。

岸氏のこれまでの記事をまとめた全集でもあれば、昭和から平成に
かけての食文化を後世に残せるのではないだろうか。

「おいしゅうございました」。またこの言葉をどこかで聞きたいな。

それにしても、豊かになればなるほど、私たちは食をおろそかに
して来たのではないだろうか。自分を省みてそう思った。

ただ、お腹がいっぱいになればいいってものじゃないんだよね。