オチが待っていました

毎日、毎日、忙しいなぁ。そして、毎日、毎日、あっついなぁ…と
思いながらの、派遣先からの帰り道である。

どっちの駅から帰ろうか。暑いから近いほうの駅からにするか。
でも、160円余分にかかるしな。途中まで地下道を歩いて、
定期券だけで帰れる駅にするか。

そんなことを考えいたら、小さなお子さんを腕に抱えてしゃがみ
込んでいるお母さんの姿が目に入った。

うぅ?季節が季節なだけに、まさか熱中症で歩けなくなっている
のではあるまいな。

気になったので小走りに近寄って声をかけた。なんのことはない。
お子さんの脱げた靴を履かせ直しているだけだった。

お母さんの肩に掛かった荷物が重そうだったので、終わるまで
預かってきちんと靴を履かせるのを待っていた。

「有難うございます。助かりました」

にっこり笑う若いお母さんと、バイバイと手を振るお子さんが
すっごく可愛かったよ〜。

少々爽やかな気分になって足取りも軽く定期券だけで帰れる駅に
向かった。

車両故障の影響でメトロと東武線との乗り入れが中止になって
いた。

…こんなオチ、ありかよ。汗。

引き続き『栄光と狂気 オリンピックに憑かれた男たち』(デイビッド・
ハルバースタム TBSブリタニカ)を読む。

「オールを強く引いて、漕ぐんだ。くよくよ考えるな。ムカデはな、
どの足を動かすか考え始めたら歩けなくなるんだぞ」

分かるような、分からないようなコーチの言葉だが、分からぬままに
なんだか納得。