ふら〜り、ふら〜り
千代の富士の引退後がそうだったように、魁皇の引退以降、相撲
観戦に今ひとつ熱の入らない私である。旦那は相変わらず放送
時間になると飛ぶようにテレビの前に来るのだが。
大相撲名古屋場所は千秋楽が断然おもしろくなった。横綱・白鵬と
大関・日馬富士の全勝同士の対決だ。
千秋楽の全勝対決は28年振りだという。明日はきっちり、テレビの
前にいようっと♪
『我もまた渚を枕 東京近郊ひとり旅』(川本三郎 ちくま文庫)読了。
町歩きが好きなことは何度も書いた。そして、散歩がテーマの本も
何冊も読んだ。それでも飽きないのは、見逃していたり、気付かなかったり
していた発見があるからだ。
数年前、高速道路の高架下をぶらぶらと歩いていた時に石碑が目に
入った。結構大きなものだったが、高層マンションの間の空間に
ひっそりと建っていた。
裏に回ってみると…。何とっ!東郷平八郎の揮毫ではないかっ!
あぁ、元帥、こんなところで…。あ、私は決して軍人崇拝の人では
ありません、念の為。
さて、本書である。副題にある通り、東京の近郊である千葉、埼玉、
神奈川をぶらりぶらりと行くお散歩本である。
目的は特になし。町を歩いて、その町がテーマになった本や映画に
思いを馳せたり、地元の人が利用しているであろう食堂や居酒屋へ
入ってみたり。
千葉県市川市は相当前に行ったなぁ。荷風散人の終焉の場所を
訪れ、荷風散人がカツ丼を食べた大黒屋で同じようにカツ丼を
食べたっけ。
そうそう、神奈川県の横須賀にも行った。山口百恵の「横須賀
ストーリー」と、クレイジー・ケン・バンドの「タイガー&ドラゴン」を
口ずさみながら歩いたぞ。勿論、お土産はスカジャンだった。
ベタだけど。
あっちこっちを歩いて、銭湯を見つけて湯あみして、夜はふらりと
居酒屋へ入って隣り合った地元の人と話をして。そして、ビジネス・
ホテルの泊まって翌日、その町を後にする。
あ…アルコールがダメだから居酒屋のくだりは真似出来ないか。
観光ではない町歩き、やっぱりいいなぁ。