人は神になったのか

免疫不全ブタ」。免疫にかかわる重要な遺伝子を持たぬブタが
生まれた。否、作られた。人間の手によってである。

14頭のブタは、免疫が働かない。よって拒絶反応も起きない。
だから、ブタの体内で人間の肝臓などの臓器を作る技術の
開発に繋がるのだと。

医療技術の進歩で、これまで救えなかった命が救えるように
なるのはいいことなのだろう。でも、他の生き物の命を代償に
してまでも開発しなきゃいけないものなのだろうか。

まぁ、それを言ったら実験用マウスはどうなんだ?って話に行き
着くんだけれどね。

犬や猫といった愛玩動物がいる。これらは人間が飼育しやすように
とか、珍しい品種を手に入れる為にさんざん手が加えられて来た。
家畜にしても同じようなもの。これによって人間は様々な恩恵を
受けて来た。

でも、いつかツケが回ってきやしないかとも思うのだ。どうも複雑な
心境になるニュースだった。

『未解決事件 死者の声を甦らせる者たち』(マイケル・カプーゾ
 柏書房)を読み始める。

ボランティアで未解決事件の犯人を探り出す。アメリカに実在する
私設探偵たちを追ったノンフィクションである。

「未解決事件」というキーワードに弱いぞ、私は。