結審しても未解決

昨日、一昨日と2夜連続で「NHKスペシャル 未解決事件」を観た。
取り上げられたのはオウム真理教による一連の事件だ。

教祖であった浅原彰晃をはじめ、事件に連座した幹部は既に逮捕
されており、判決も出ている。しかし、一連の事件の真相は闇の中。
未解決事件に数えてもいいのだろうな。

このシリーズ、第1回はグリコ・森永事件だったか、前回同様、再現
ドラマはいらなかったのではないか。まぁ、事件を知らぬ世代には
再現で見せることも必要なのかもしれないけれど。

ただ、麻原役の役者の怪演は凄かった。麻原本人の肉声を録音した
テープが番組内で流れたのだが、話し方・抑揚がそっくりだった。

当時の捜査員の証言も貴重だと思うのだが、松本サリン事件の際に
第一通報者犯人説にこだわった経緯がいまひとつ分からなかった。

収穫は当時のオウム真理教のスポークスマン・上祐史浩を引っ張り
出したことか。この人の証言は興味深かった。

麻原が何も語らず結審している事件だが、救済の為には人を殺して
もいいなんてのは宗教でも何でもない。なんでこんなことが分からな
かったのだろうな。

数々の事件で、オウム真理教の犠牲になった方々のご冥福を祈る。
合掌。

引き続き『父さんのからだを返して 父親を骨格標本にされたエスキモー
の少年』(ケン・ハーパー 早川書房)を読む。

ニューヨークに連れて来られた6人のエスキモーは次々と病に倒れ、
4人が他界しひとりはグリーンランドへ戻された。ひとり残された少年
ミニックは、アメリカに馴染んだように思えたが養父のスキャンダルで
苦しい生活を送る羽目になる。泣ける…。