記録者として

体操の田中きょうだいは凄いな。3人揃ってロンドン・オリンピックへの
出場を決めた。

特に好きなのが女子体操の理恵さん。女子の体操選手としては珍しい
24歳。そして、女性らしい体の線と笑顔が素敵だ。美人さんだなぁ。

そのオリンピックなのだが、開催期間中、会場周辺の集合住宅の
屋上や公園に対空ミサイルを配備する可能性もあるとイギリス政府が
表明した。

おいおい。オリンピック開催の条件に「治安」ってなかったっけ?そんな
物騒なところで開催していいのかよ、平和の祭典なのに。ブツブツ…。

『3.11慟哭の記録 71人が体感した大津波原発・巨大地震』(金菱清:編
 東北学院大学 震災の記録プロジェクト 新曜社)読了。

2011年3月11日、午後2時46分。東日本大震災が発生した。都内の
派遣先でも長く大きな揺れが続いた。

公共交通機関が麻痺した為、同僚スタッフが運転するレンタカーでの帰路、
カーナビのテレビは千葉県市原市のコンビナート火災の様子を映し出して
いた。

やっと帰り着いた自宅で、早速テレビを付ける。東北地方の被害の大きさ
が徐々に伝えられ、画面を流れる津波被害に「なんだよこれ」という言葉
しか出なかった。

これまでの想定を遥かに上回る大地震とそれに続く大津波。加えて福島
第一原発での事故。未曾有の天災と人災に襲われた被災者71人が、
地震の経験を綴る本書は、あの大震災の語り部を務めている。

新聞記者やフリージャーナリスト等の書くことを生業にしている人の
文章と違って、正直、読み難い部分もある。しかし、その分、死への
恐怖、パニック、やり場のない思いが赤裸々に綴られている。

綺麗事ばかりではない。被災した家に盗難に入られそうになった人も
いるし、反対に営業を停止した店舗で生きる為の盗難を働いた人も
いた。

そして、大津波原発事故の陰に隠れまったく報道されなかった地震
よるダム決壊の被害にあった集落のことも。

編纂が東北学院大学なので仕方がないのだが、被災地として半ば
忘れられている茨城県も取り上げて欲しかったと思うのは関東人の
我儘か。

震災の被災者たちは、記録者でもある。