蠢く闇の紳士たち

アメリカがパキスタンでの対テロ無人攻撃機による攻撃は合法で
あるとの声明を発表した。

合法ねぇ。テロとは何の関係もないであろう女子高にミサイルを撃ち
込んで死者を出すのも合法ってことだよね。

ならば、亡くなった女子高校生たちがテロリストに連なっていたという
証拠を出して下さいな。ふんっ…。

『未解決─封印された五つの捜査報告─』(一橋文哉 新潮文庫)読了。

先日、陰謀論を解き明かす本を読んだ時、「陰謀って便利♪何にでも
使える万能な言葉だなぁ」と思った。

そして、もうひとつの万能な言葉が登場した。「闇の紳士」又は「闇社会」
である。

住友銀行名古屋支店長射殺事件も、八王子スーパーナンペイ強盗殺人
事件も、豊田商事会長惨殺事件も、ライブドア「懐刀」怪死事件もみ〜んな、
み〜〜〜〜〜んな堅気ではない方々たちが絡んだ事件だったのだっ!

おまけにその背後には政財界の大物がいるんだぜ〜。どうだ、凄いだろう
(何が?)。

まぁ、ある程度、ヤクザな方々が絡んでいるのは間違いないのだろうが、
スーパーナンペイまでもそれで解決しちゃうのか?違和感があるんだが。

イニシャル・トーク全開で鬱陶しいことこの上ないのだが、中川昭一とか
鈴木宗男って分かっちゃうのに必要なのか?

異色なのは最終章の神戸連続児童殺傷事件の少年Aのお話。これは
「未解決」というより、彼は本当に更生したのか?がテーマだ。

既に医療少年院を退院している彼だが、不安を煽るような書き方が気に
なるんだよな。

それにしても毎度のことだが、著者の元には新事実が寄せられたり、
捜査資料が持ち込まれたりと、大変都合がいいんだよね。

ヤクザな方々絡みなのなら、某男性向け週刊誌が後追いしてもいい
と思うんだが、どこもやってないのは何故?

あ…脳内新事実とか、脳内真犯人がいるのかっ!