悪魔に会いたい

いい加減にしろよ〜、春の嵐めっ!先週の土曜日に引き続き、
台風並みの強風である。そっちこっちでトラックが横転、倒壊
した建物の下敷きになって死亡者も出ている。

おかしいだろう、この天候。少しはおさまったとはいえ、今も
外では思い出したように風が唸っている。

こんな天候なので、早々に退社処置を取った会社が多かった
ようで、16時過ぎの電車はラッシュ時のような混み具合だった。

遅れは出ていたものの、運行している東武伊勢崎線はやっぱり
頼もしい。あ…東京スカイツリー・ラインに名称変更になったの
だったけ。格好悪い…。

バチカンエクソシスト』(トレイシー・ウイルキンソン 文春文庫)
読了。

エクソシストで思い出すのはやはりあの映画である。キリスト者では
ないけれど、インパクトがあって怖かった。でも、信仰がない分だけ
現実感とは乖離していた。

悪魔ではなくても、何かに憑かれるという現象は多かれ少なかれ
正解中のいろんな国や地域にある。日本ならさしずめ狐憑きか。

憑きもの落としと言えば京極夏彦京極堂シリーズなのだが、
カソリックエクソシスト京極堂に通じるものがあるのでは
ないだろうか。

本書は実際に悪魔祓いの儀式を執り行っているエクソシスト
悪魔に憑かれておりエクソシストの祈祷を必要としている人、
またカソリック教会のなかでエクソシストの位置付け、賛否両論
を併記している。

「ああだから、こう」という結論は出していないが、その分、公平性が
保てている良書である。

極端なオカルトは好きではないが、科学では解明出来ないことも
この世にはあると思う。でも、悪魔憑きの人の口から釘だとか
ガラスの破片だとかが吐き出されるっては信じがたいな。

社会が発達するにつれ、人間の心の病は多様化している。もしか
したら、エクソシストカソリックの信仰の中で精神科医の役割を
担っているのかもしれない。

それにしても悪魔が本当にいるのなら会ってみたい。あ…日本には
いるな、大相撲好きの悪魔が。蝋人形にされちゃうらしいけど…。