広がる波紋

「あ〜あ、いいのかねぇ。こんなこと言っちゃって」と思っていたのだが、
案の定、波紋が広がっている。

名古屋市長の人が、先の大戦中の南京大虐殺否定発言である。
この発言が原因で名古屋を本拠とするアイドル・グループの中国
公演が延期となった。

南京大虐殺については未だ論争が続いており、有無については意見が
真っ二つに分かれているデリケートな問題だ。

市井の右の人や左の人が「捏造だ」「いや、事実だ」と言い合っている分には
いいだろうが、自治体の市長である。政治家なのである。軽々しく口にする
問題ではないだろう。

どんな歴史認識を持とうが個人の自由だけど、政治家ならば公人。発言は
注目されているってことを理解して欲しいね。

ご本人、この発言については撤回しないとおっしゃっているようだが中国の
反日感情を煽ったのは事実。しかも、名古屋市と南京市とは友好都市の
提携をしている。もう少し、考えて発言しちゃどうだ?

昭和天皇と美智子妃その危機に 「田島道治日記」を読む』(加藤恭子/
監修:田島恭二 文春新書)を読み始める。

第二次世界大戦終戦後、GHQの占領下で初代の宮内庁長官に就任
したのが田島道治である。昭和天皇の退位問題をはじめ、皇室が迎えた
最大の危機に対応した人の記録である。