この国が伝えたこと

1ヵ月に100万円の生活費を使いなさいと言われても、一体何に使って
いいのか分からぬ。でも、佳苗ちゃんはどんなに節約しても100万円を
切るのが難しかったんだって。つくづく、自分は貧乏性なのだと思う。笑。


高級スーパーやデパートでの買い物、ブランド品に使ったらしいけど
佳苗ちゃんって正規の高級ブランドを持っていても偽物に見えそうだ。

いるよね、ブランドっぽい類似商品を持っていても本物に見えちゃう人と、
高価なブランド品なのにそうは見えない人って。佳苗ちゃんは後者の
部類に入るように見えるんだけど。

それにしても、金銭感覚の狂った人間って怖いな。貧乏性でよかった♪

『震災と情報 ──あのとき何が伝わったか』(徳田雄洋 岩波新書
読了。

東日本大震災の発生から、来月で1年となる。本書は震災の発生直前
から、「最初の1時間」「最初の24時間」「最初の1週間」「最初の1ヵ月」
「最初の6ヶ月」との区切りを設けて、メディアがどんな情報を流したのか
を追っている。

一切の批判・批評なし。その時、その時で、どんな情報が伝えられて来た
のかを時系列で並べている。

東京電力情報隠蔽は今更言うまでもないが、東京電力と政府の発表
のみを垂れ流す国内メディアと、早くから放射能の拡散情報を公開して
いた海外メディア・研究機関の対比は興味深い。

そして、被災地で健康被害についての講演・講習会を行った専門家の
言うことがいかにいい加減であったのかもデータと就き合わせることで
あばいている。御用学者って本当にどうしようもないな。

震災発生時、職場で仕事中だった。家族に連絡を取ろうにも携帯電話は
繋がらず、公衆電話には長蛇の列。不安を抱えて帰宅し、翌日からは
電車の運休もあり公休と併せて思わぬ4連休になった。

テレビはどこも同じような内容を繰り返すばかり。情報源として役に立った
のはtwitterだった。

南相馬市の市長が、物資の窮乏を動画投稿サイトで訴えたのは有名な
話だが、今回の震災ではインターネットでの情報発信が大きな力を
発揮したのは確かだ。

加えて、大手メディア・通信社の記者が原発事故を機に福島から離れた
のと裏腹に、多くのフリーライターが現地の状況を伝えた。

情報の発信と入手方法は明らかに変化している。今後、大規模な事前災害
が起こった時、東日本大震災の時の教訓が活かされればいい。

そうして、この国の政府とメディアは情報と言うものを見直しさなくては
いけないのではないか。

「この種類の放射性物質は重いので原子力発電所から遠くへは飛びません。
日本に今あるのは昔の海外核実験で飛んできたものです。」

本書のある章の扉に書かれてたテレビ解説者のパラドックスである。
もうねぇ…突っ込む気も起きないんだが…。