ベテランになっていた

出勤前にはざっと新聞に目を通す。ゆっくりと読むのは帰宅してからだ。
でも、今朝は一つの記事をじっくりと読んでいたら、いつも乗る電車に
乗り遅れるところだった。

スポーツ面で写真入りで珍しくアイスホッケー選手が取り上げられていた。
それも、懐かしい名前だ。

彼の名は春名真仁。釧路出身のゴールキーパーだ。その昔、早稲田大学
アイスホッケー部を追い掛けていたことがある。その早稲田に入学し、1年目
は穴の多いプレーに目を覆ったっけ。徐々に早稲田の守護神になったのだ
けれどね。

今はなくなってしまった古河電工に入り、日光アイスバックスをへて現在は
王子製紙に所属している。日本リーグがなくなりアジアリーグとなってから
国内アイスホッケー事情に疎くなっていたので、未だ現役なのに驚いた。

東伏見にあるアイスアリーナで「ハルピ〜ン、しっかりしてぇ」と心の悲鳴を
上げさせてくれた彼も、既に38歳のベテランだ。今シーズン、好調の王子。
是非是非、優勝のゴールを守ってくれ。

『popeye物語 ─若者を変えた伝説の雑誌─』(椎根和 新潮文庫)読了。

これは真っ二つに意見が分かれる作品ではないだろうか。共感するか、
反感を買うか。私は反感を買っちゃった方なのだけれど。

マガジンハウスが「平凡出版」という会社名だった頃、アメリカの文化と
商業主義を日本の青少年に蔓延させた雑誌があった。それが著者も
編集者として参加した「popeye」だ。

その雑誌へのノスタルジー満載である。「コラム」を定着させ、有能なコラム
ニストを生んだ雑誌なのだが、本書は全編自慢話に溢れている。

○号は何々を取り上げ、誰々がこんな取材をし、売り上げ部数はこれこれで。
こんな話の繰り返しは退屈でしょうがない。所々に編集に関わった人たちの
人物評もあるのだが、著者の好き嫌いがはっきりと出ている。

「popeye」の姉妹誌で女性向けの「olive」という雑誌があった。こちらは既に
休刊になっている。専門学校時代、好きな雑誌を持参して好きなところを述べ
よ、という授業があった。その時に「olive」を持参した学生がいた。

彼女が述べた好きなところ。「汚いものが載ってなくて、女の子らしい雑誌
だから」。

自分の手元を見る。そこにはエロもスキャンダルも載っている「噂の真相
が握られていた。女の子なんだけどなぁ、私も。爆。