兄弟

「バッジを外す覚悟」で郵政改革に取り組むらしい。あぁ…またぽっぽさんが
寝言を言い始めた。首相を辞めた時に「議員も辞めるっ!(キリッ)」と言い
ながら、あっさりと前言撤回した人だからなぁ。

しかも「由紀夫」から「友紀夫」に改名するとか。友愛の伝道師だから?
ねぇ、暇なの?

そういば少々前だが弟の邦夫さんが「自民党に復党したいんだけど?」と
打診して「はぁ?」って断られてたっけ。

兄弟そろって迷走しているのか?どうせなら、ふたりで新党を作ってみては
どうか。資金はあるんだろうから。

『父・金日成と私 金正男独占告白』(五味洋治 文藝春秋)読了。

旬の読書である。まぁ、今読まなきゃ読む機会もなくなるんだろうけど。
たまには時流に乗ってみる。笑。

金正男は言わずと知れた亡き北の将軍様の長男である。記者である著者が
北京空港で偶然見掛けた正男氏に名刺を渡したことから、メールでの交流を
経て、インタビューの機会を得る。

副題に「独占告白」とあるが、要は取材ノートを公開したようなものか。

以前、テレビ・ニュースで短いやり取りを見た限りでは聡明そうな印象を
受けた正男氏だが、この印象は本書を読んでも変わらなかったな。

海外への9年間の留学経験が彼の思想や人格形成に大きな影響を与えた
のだろう。報道から知る北朝鮮の人々とは、内に抱えているものが違うよう
に感じた。

「私は北朝鮮が「軍優先政治」をしようが、そんな政治をしようがかまわないが、
住民たちを少しだけでいいので、よく食べられる生活をさせてほしいという希望
だけです。
 平壌でも感じたことですが、海外で北朝鮮住民たちの消息を聞いたり実状に
接する時、本当に心が痛いです。個人的見解ですが、私は北朝鮮に父親と
後継者を補助する幹部の中に、北朝鮮住民たちの民生に心より心配する
人がどれだけいるか考えてみました。遺憾ながら現実を見る時、そんなに
多くないようです。」

また、北朝鮮の経済政策についてもひどくまっとうなことを語っている。そして、
父である将軍様に中国ような開放政策を取ることを進言したとか。まぁ、これが
彼が後継者から外されるきっかけになったのだろうけど。

現在、中国を拠点にしている正男氏は北朝鮮の後見人・中国の切り札なの
だろうか。尚、後継者である弟には会ったことがないらしい。これって、それ
ぞれの取り巻きの権力抗争が原因なのかね。

正男氏の母親は、将軍様の愛情が他の女性に移ってから心を病んで
療養先のモスクワで死去している。「親孝行したかった」という言葉は、
彼も人の子なんだぁと感じて、ちょっと哀しくなったよ。