プロ集団

フリーランスで細々と続けているのは編集者。あ、開店休業中って
話もあるが。笑。

そして現在の派遣先では電話オペレーター。その前はメール対応の
オペレーター。スーパーのレジもやったし、物流倉庫で働いていたことも
あった。学生時代のアルバイトも入れたら、結構いろんな職場を体験
して来た。

だから、職業に貴賎はないと思う。ただし、日本の法律に抵触するような
ものは別だけど。

でも、世の中には自分の職業以外を低く見る人っているんだよね。
少し前に派遣先のスタッフが口にした言葉に、猛烈な反感を覚えて
しまった。

「パート気分で働いて欲しくない」

おいおい。パートさんは日本の労働現場に欠かせない戦力なんだぞ。
皆、それぞれにプロであるってことを知らぬのか。勤続年数の長い
パートさんなんて、社員より仕事を知っているんだぞ。

それに「非正規労働者」という括りにしたら、派遣社員もパートさんも
一緒なのだと彼女は分かっているのだろうか。はぁ…。

引き続き『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り 漱石・外骨・熊楠・露伴
子規・紅葉・緑雨とその時代』(坪内祐三 新潮文庫)を読む。

鴎外と紅葉の元に、自信満々で書き上げた原稿を持ち込んだ小杉天外
でも、ふたりに体よくあしらわる。自分は文豪の卵だと思い込んでいた
天外にはこれが不服だった。

そして、次に訪ねたのが斎藤緑雨。天外から出版を依頼された緑雨は
版元から断られても諦めずに天外の原稿に自ら手を入れて出版の
運びとなる。

皮肉屋の緑雨先生は、ただの皮肉屋ではなかった。心優しき皮肉屋
だったんだ。それなのに後々天外に悪く言われるなんて…。