火にガソリンを注ぐ

映画監督・森田芳光の訃報があったと思ったら、今度は元プロレスラー・
上田馬之介が亡くなった。あぁ…あんな名悪役レスラー、もう出て来いない
だろなぁ。ご冥福を祈る。合掌。

閑話休題

「一般家庭の電気料金を、20%値上げします」

ほぅ、そうですか。値上げですか。東京電力の社長の会見の様子をテレビで
見ながら呟いた。

やはりそう来たか…って感じだ。火力発電の燃料の高騰とか、経営が苦しい
とか、いろんな言い訳をしてたがね。

まぁ、いいだろうさ、値上げでも。しか〜し、値上げするのだったらまず自分
たちがやることをやろうよ。

減資して、メインバンクに債権放棄させて。値上げの話はそれからだ。

税金で賠償金を払って、今度は電気料金の値上げ。それを「はいはい、
そうですか」って受け入れられるとでも思っているのか。

福島第一原発の事故の原因は津波ではない。明らかな人災だ。
それなのに、火に油を注ぐことを平気で出来る東京電力って、
なんて素敵な会社なんだ。ぼけぇぇぇぇ。

『ジャーナリストはなぜ疑り深いか』(ロジャー・サイモン 中公文庫)読了。

延命治療を拒否して自分の死を受け入れた癌に罹患した17歳の少年、
中絶を拒否して生んだ我が子を里子へ出さす選択をした少女、あまりの
空腹にスーパーでスィート・ロールの袋を破ってその場で食べて逮捕され
た男、被害妄想を膨らませた老女に射殺された若い俳優…。

人間を見る視線が温かい。その一方でアパルトヘイト政策真っ盛りの
南アフリカの現実を描いたコラムは時に辛辣だ。

あぁ、アメリカの新聞コラムは本にしても読むに耐えるんだよなぁ。
なんでもアメリカの真似っ子の日本なのに、どうして新聞はこういう
ところを真似ないのだろう。

◎な良書だが絶版だ。こういう本は入手困難になるのが早いのが残念。