焼き直し
テレビ・ニュースはどこも昨日の大阪府知事・大阪市長のダブル選挙の
結果ばかり。タレント弁護士の言動も聞きたくないし、姿も見たくないので
今日はニュースも見られないぞ。涙。
「既存政党が協力しなけりゃ、国政に打って出る」のだとさ。恫喝に聞こえ
るんだけど、結局はそこに行き着くのか。
また、任期途中で放り出さなきゃいいけど…。まぁ、大阪市民ではないので、
関係ないんだけどさ。ブツブツ…。
『死・のテレビ実験 人はそこまで服従するのか』(クリストフ・ニック/ミシェル・
エルチャニノフ 河出書房新社)読了。
その登場から悪者にされることが多いテレビだが、番組が低俗化しているのは
何も日本だけではなかった。本書の元になったドキュメンタリー番組は、あの
おフランスで放映された。
ミルグラムの実験で権威として位置づけられた科学者を、テレビに置き換えての
実験自体は興味深いのだが、果たして実験する必要があったのか…と思う。
本家ミルグラムの実験でも、権威に要求されれば理不尽な行為でも実行する
人が60%を超えている。なので、ある程度の高確率は予想出来たであろう。
何もテレビの影響力を調べる為ならば必要性はないのでは?と感じる。私の
ような思いを抱く人向けに、本書では何故この実験が必要だったのかの
言い訳がかなりの紙数を割いて書かれているのが笑った。これぞ、屁理屈〜。
ミルグラムの『服従の心理』が難しくて読了出来ないという人にはいいかも。
しかしなぁ、群集心理なんて古代の剣闘士試合から近現代の公開処刑まで、
わざわざ実験しなくても分かりそうなものなんだけどねぇ。
本書では実験に協力した(させられた?)被験者の心のケアも行ったとあるが、
数か月程度のフォローでいいのか?フラッシュ・バックが起きないと保証出来
んだろうか。