実は生きていました
「お前はもう死んでいる」は北斗の拳の決め台詞だが、「この断層は
死んでいる」は原発推進に加担した御用学者の決め台詞だ。
死んでいる断層なら、原発を作っても安心だもんねぇ〜。と、地震列島・
日本のあちこちに原発を作って来たんだが、死んでたはずの断層が
実は過去に動いていたことが、東京電力の調査で判明した。
それも東日本大震災の後、4月11日の地震で動いた福島県いわき市の
湯ノ岳断層である。
国と東京電力が「考慮の必要なし」と判断していた断層である。それが
考慮しなきゃいけなかったなんてなぁ。
「評価が甘かったといえばそうかもしれない。距離の近い断層は詳しく
調べていたが、遠い断層の調査は検討課題と考えている」
東京電力の立地担当者の言葉だが、呆れるよな。核燃料を使用している
施設ですよ?あらゆる危険性を検討して立地を決めるものなんじゃないの?
地表に現れた地層だけ調べて、掘削調査はしてなかったそうだ。もうねぇ、
金でなんでもかんでも解決して来たんだろう。
福島第一原発の3号炉建屋周辺では、人が2時間半もその場にいたら
死・に至るくらいの放射線量が計測されたという。一体、どう始末をつける
つもりなんだろうか。
『「独裁者」との交渉術』(明石康/インタビュー・解説:木村元彦 集英社
新書)読了。
タイトルが大袈裟というか、タイトルを変えた方がいいな。交渉術というより、
国連という組織がどのように平和活動を捉えているか…ってお話である。
当時の明石氏には「慎重過ぎる」なんて批判もあったようだが、慎重に
新潮を重ねてこそ「交渉」が出来るのではないだろうか。
だって「言うこと聞かないと武力行使しちゃうぞ」じゃ、国連ではなくアメリカ
そのものになってしまうもの。
明石氏の話を読んでいると、交渉と言うのは説得でも発言でもなく、相手の
言葉を聞き取る力なんだと感じた。