本当の狙い

イスラム教の聖地はメッカ。キリスト教カトリックならばヴァチカン。そして、
ブッダ生誕の地はルンビニ。所在地はネパール国内である。

このブッダ生誕地の地への巡礼客を10倍にし、観光地化しようとの計画が
あるらしい。

へぇ〜、仏教も聖地化するのか、そうなのか。と思って新聞記事を読んでいた
のだが、この計画をネパール政府に提案しているのが中国系のNGOらしい。

もう、いきなり胡散臭いのである。該当団体は「中国政府とは関係ない」と
言っているらしいが、うそ臭いことこの上ない。あの国が民間の活動に
関与しない訳ないだろう。

王政が廃止されて以降のネパールも中国寄りになっており、中国政府の
求めに応じるようにチベット難民の取り締まり強化を行っているという。

どうも不気味な動きだ。表向きはNGOだろうが、裏にはやはり中国政府が
いるのだろう。本当の狙いはなんだろうな。気になるな。

『字幕の名工 秘田余四郎とフランス映画』(高三啓輔 白水社)を読み
始める。

天井桟敷の人々」等、フランス映画を始め700もの作品の字幕翻訳を
した秘田余四郎の生涯を追う評伝である。

日中戦争の際、国策映画会社のひとつとして組織されたのが中華電影。
その代表となったのが東宝東和の創業者である川喜多長政である。

「われわれと常日頃接している中国人は、不本意にも日本の占領下に
暮らすことを余儀なくされた不幸な人たちであることを忘れてはならない」

「中国人は日本人を客として遇し、日本人は中国人を主人として遇する
ように」

北京大学に留学し、完璧な北京語を話した人は戦時下と言えど中国への
愛を忘れやしなかったのだな。なんか・・・いいよね。