聞いてないよ〜

「宰相不幸社会」もいまうことを言うなぁと思っていたのだが、「民主党
マニフェストはサギフェスト」ってもいいよな。

このマニフェストならぬサギフェストのひとつ、高速道路の無料化について
口先番長・前原氏が「反対だった」とか言ったらしい。ふむ、民主党の魂に
反対だったのか。あれ?民主党、辞めるんですか?笑。

ローマ人の物語19 悪名高き皇帝たち[三]』(塩野七生 新潮文庫)を
読み始める。

近衛軍団の大隊長ケレアとその同志により3代目皇帝カリグラが若くして暗殺
された。次の皇位継承者としてケレアたちが擁立したのはクラウディウス

熱血武将であったゲルマニクスの弟であり、2代目皇帝ティベリウスの甥。
そして、兄のゲルマニクスティベリウスの養子になったことから、共和制
時代からの名門貴族クラウディウス一門の総裁になった男である。

初代皇帝アウグストゥスの血を引きながらも、皇位継承の候補者に名前も
挙がらず、軍務にも政治にも携わることなく50歳になるまで歴史家として、
文筆家として過ごして来た彼は、いきなり表舞台に引っ張り出される。

「え?なんで俺???」と思ったことだろう。これまでの皇帝と違い、身体的な
ハンディもあり、身なりにも構わないクラウディウスが皇帝となることを、元老院
も承認した。

アウグストゥスの血を引くと言うだけで、若いカリグラを帝位に就け、何もかも
が駄目になったことへの反省なのだろう。

皇帝になる気もなく、なるように育たなかったクラウディウスは、それでも自分に
与えられた地位を受け入れる。

まず始めにやらなければいけなかったのは、先帝カリグラが破綻させた財政と
外交の建て直しだった。

政治経験はなくとも、歴史は学んでいた。クラウディウスは着々とカリグラの
尻拭いに励んで、ローマは信頼を回復して行く。

ゲルマニクスが若くして病死しなければ、一生を歴史家として全うしたのだ
ろうな。そして、ふたりの妻に振り回されることさえなければ悪帝と呼ばれる
こともなかっただろうに。