誤った死刑だったのではないか

毎年のことだが、一般参賀が凄い人だったよ〜。開場時間が
少々早まったけど、両陛下はじめ、皇族方のお出まし時間は
変更なし。

人波に流されて左側へ移行する白くまを引っ張って右側へ。
そう、私の眞子さまの最後の一般参賀お出ましだから。

常陸宮さまと百合子さまも車椅子ながらお出まし。華子さまが
いらっしゃらなかったのが寂しかったが、百合子さまが車椅子から
立ち上がろうとなさった時に、両隣の眞子さまと信子さまが
手を添えていらっしゃったのが微笑ましかった。

さぁ、今年の秋には眞子さまのご結婚だ。嬉しいような、寂しい
ような…。

『死刑執行された冤罪・飯塚事件 久間三千年さんの無実を求める』
飯塚事件弁護団:編 現代人文社)読了。

死刑の執行後に冤罪であることが明らかになった場合、誰が責任を
取るのか?きっと、誰も責任を取らないんだろうなと思う。

目撃証言の不自然さもさることながら、足利事件と同様の手法で
行われたDNA鑑定で犯人とされ、死刑確定後わずか2年で刑が執行
された事件がある。

1992年2月に福岡県飯塚市で小学校1年生の女の子ふたりが殺害され、
遺体が遺棄された事件だ。

足利事件を含む北関東幼女連続誘拐殺人事件を扱った『殺人者はそこ
にいる 隠蔽された北関東連続誘拐殺人事件』(清水潔 新潮社)の
なかでもかなりの紙数を割いて克明に五描かれている飯塚事件だ。

足利事件での再審請求でも問題にされたDNA鑑定の精度の低さ、同じ
日の午前と午後とで目撃者の証言が微妙に変化する不自然さ、血液型
鑑定における杜撰さ。

本書は弁護団が行った再審請求が基礎になっているので文章はかなり
硬い。それでも、一貫して犯行を否定し、自白も物的証拠もなく、何故、
極刑が課せられ刑の執行が急がれたのか。

当時、足利事件の再審でDNAの再鑑定が行われることが囁かれて
いたからか?同じ手法で鑑定が行われた飯塚事件にも波及するの
を恐れたからか?

そもそも何故、死刑に処された男性を狙い撃ちするような捜査が行われ
たのだろうかと思う。1988年に行方不明になったまま未解決になって
いる女児行方不明事件との関連が疑われたからなのだろうか。

飯塚事件は再審請求棄却後に即時抗告が行われ、実質的な審理は2017年
に終わっている。どのような結果が出るのか。

無実の人を司法が殺していたら…と思うと何とも言えない気持ちになる。
刑事補償法によると、誤った死刑が執行された場合の補償額は3000万円
以内だそうだ。

安いと感じるし、冤罪と判明した場合、金額の問題ではないと思うのだ。
司法はこれまでも多くの判断ミスをして来た。判断ミスで国に殺されらた
ら堪らない。