つらいけど生きる

踏み止まってくれてありがとう。心からそう思った。福島第一原子力
発電所の事故で、横浜市に避難した男の子が学校でいじめに遭って
いた事件だ。

何もかも諦めて、見知らぬ土地に避難しなければならなかったのに。
悲しみや、辛さや、苦しみや、不安。いっぱい抱えていたのに。

本当にごめんなさい。子供でも、大人でも、心ない人たちがいて。
福島第一原子力発電所で作られた電気は、地元ではなく首都圏に
送られていたのにね。

男の子の手記を代読する弁護士さんも、時折声を詰まらせていた。
本人は文章では伝え足りないほど、苦しんだのだろうと思った。

子供だけの問題ではないと感じた。賠償金があるんだからお金を持って
来いとかさ。大人の会話を聞きかじったんじゃないかと思うわ。

何の為の賠償金だと思っていたんだろう。遊ぶ金じゃないよ。生活の為
のお金だよ。でも、原発事故から避難した人たちの失ったものは金銭に
換算することなんてできないんだよ。

相談しても学校も教育委員会も対応してくれなかった。男の子のご家族
も含め、どんなに孤独だったことだろう。

いじめは格好悪いことだと、徹底的に教え込んでくれないだろうか。

引き続き『CIA洗脳実験室 父は人体実験の犠牲になった』(ハービー・M・
ワインスタイン WAVE出版)を読む。

政府機関は責任逃れをする。それはどこの国も同じなんだな。