世界を責めている

日本のメディアのほとんどがモザイクをかけて報道した。トルコの
海岸で見つかったシリア難民の男の子の遺体の写真だ。

特にテレビでは私の見た限り、すべてが遺体の部分をぼやかして
いた。あれが、世界で起きている現実なのに。

日本で報道される前に、Facebookで見ていた。あの男の子の遺体
だけではない。シリア国内で内戦により亡くなって行った子供たちの、
傷ついた写真をたくさん見て来た。

でも、日本じゃ報道されない。報道されても肝心の部分を直接見せない。
配慮…なんだろうけれど、そのまま見せることで内戦の、戦争の悲惨さ・
残酷さが分かるんじゃないだろうか…と思う時がある。

亡くなった男の子の名前はアランくん。3歳だった。彼の遺体の写真は
ヨーロッパに衝撃をもたらした。それは世界を責めていた。シリアに
無関心だった世界を。

難民の受け入れに消極的だったイギリスさえも動かした。そうして、
我が日本は動いたか。情けないかな、何もしていない。

日本は世界一難民認定が厳しいと言われる。最高裁まで行った難民
認定訴訟で「この人は難民だから対応しなさい」との判決が出ても、
未だ難民認定がなされない国だ。

受け入れが出来ないなら、こういう時こそ安倍政権お得意の経済支援
じゃないのか。多くの難民を受け入れているドイツだって財政は厳しい。
ならば、海外訪問する度に安倍がばら撒いて来る税金を難民支援の
為にヨーロッパ各国に送ったらどうなんだ?

「世界の中心で輝く」国にしたいんだろう。ちょっとは動けよ、日本政府。