私の異常な愛情 その20

ソチ・オリンピック開幕まで、あと4日。懲りずに続ける王子様
列伝である。

あ、でも、モーグル村上愛子選手には、今度こそ表彰台に
上がって欲しいのだが。ブツブツ。

「陸上でトリプルアクセルを飛ぶ王子」、赤いほっぺが可愛い
イリヤ・クーリックが3代目王子様なのである。

名コーチ、タチアナ・タラソワの秘蔵っ子はジュニアの頃から
その身体能力の高さに驚かされた。

なんで、イーグルから飛べるの?助走キャンセルで3回転
とか人現離れしてるわぁ。しかも、スピード違反の切符を
切られるだろうと思うほどのスケーティングの速さ。

その王子様がやって来たのが長野オリンピックである。
勿論、観に行きましたとも。まぁ、仕事の関係で、開催中は
長野にいたのだけれど、本当は他の会場にいなきゃいけ
ない時間にフィギュアスケートを見てました。職権乱用です。

ショート、フリー共にほぼ完璧な演技をして見事に金メダル。
さぁ、次のオリンピックも楽しみだ。だって、まだ20歳だもの。

と、思っていたら長野を最後にプロへ転向しやがりました。
とほほ。

36歳になる今でも、ショーでトリプルアクセルを飛んでいる
らしい。身体能力の高さは衰えず…というところか。

『敗れざる者だち』(沢木耕太郎 文春文庫)を読み始める。

あんまり悔しいので、私のスポーツ・ノンフィクションの原点で
ある沢木氏に戻ってみた。本当は『一瞬の夏』を読み返そう
と思ったのだが、本棚を探しても見つからなかった。どこへ
行ったのだろう。

1章目がカシアス内藤なんだよな。アメリカ人と日本人との
ハーフのボクサーだ。

「どうしてカシアスなんてつけるわけあるの、純一、いい名前ね、
ベリーベリーいい名前ね、内藤純一、それで闘えるよ。もし、
純一が普通の日本人なら、カシアスでもいいね、でも純一は
ハーフ、ハーフだからカシアスという名前、つかわせたくな
かったよ」

名伯楽と言われた、トレーナー、エディ・タウンゼントの言葉だ。
初めて読んだ時、ここでじわっ来たんだ。そして、今回もここで
じわっと来たよ。