順番違い

復興増税から煙草税を除外するなんて言い始めた。煙草税増税に反対して
いる自民党公明党に媚を売る気らしい。まぁ、喫煙者としては増税しないに
越したことはない。それに、厚労省のおばちゃん大臣のニヤニヤ笑いには
腹が立ったしな。

その穴埋めに所得税増税だとか言っている。国会議員の歳費50万円カット
は9月で終了した。国民には負担させて、国会議員は痛みを感じずにいよう
という訳か。

そしてまたもや、なんの拘束力もない事業仕分けを始めるらしい。この政治
ショーで仕分けしたって、看板を掛け替えて予算復活しちゃうんだからやる
意味がないだろう。仕分けショーこそ、仕分けされていいんじゃないか。

増税するなら、まずやって欲しいことがある。国会議員の定数削減、歳費
カット、公務員制度改革、国立大学保有の活用されてない土地の売却。
やることやって、それでも復興費用が足りなければ増税。それが正しい
順番ではないのか。

政治家が小粒揃いなら、考えることも自己保身だけか。一身を賭けて
日本を復興させようなんて政治家はいないんだよなぁ。

『月をめざした二人の科学者 アポロとスプートニクの軌跡』(的川泰宣
 中公新書)読了。

ソ連アメリカ。国が違ってもふたりの目指したことは一緒だった。宇宙へ
ロケットを飛ばす。それを実現させる為なら、バックアップするのが軍だろう
が、政治家だろうがなんでも利用する。

ドイツ生まれの貴族で第二次世界大戦後にアメリカに渡り、アメリカの
宇宙開発に多大な貢献をしたフォン・ブラウンスターリン政権下で粛清の
嵐に巻き込まれ、暗殺を恐れてソ連崩壊まで存在を隠されていたコロリョフ

対照的な生き方をしたふたりだが、子供の頃から胸に抱えた夢は宇宙だった。
それが、冷戦下で両国がしのぎを削った宇宙開発で花開く。

生存中、顔を合わせることのなかったふたりだが、もしふたりが会っていたら
どうなっていただろうと考えると楽しい。

このふたりがいたからこそ、日本の「はやぶさ」も宇宙から生還したのかも。

実験の失敗等も記されていて、宇宙開発の歴史としてもエンターテイメント
としても楽しめる。ただ、時系列が飛ぶのが少々気になる。