浪漫は残るか

ヴォイニッチ手稿。1929年にアメリカ人の古書籍商によってイタリア
で発見された書籍である。彩色された挿絵、どこの言葉とも判明
しない暗号のような文字で書かれた謎の書。

その為、書かれている内容の解読が何度も試みられたが決定打
に至った研究はなかった。それが…「ヴォイニッチ手稿が完全に
解読されましたっ!」なんてニュースが流れたのでびっくりである。

まさか生きているうちに解明されるとは…と思ってニュースの内容を
読んだのだが、解読された内容に「う〜〜〜〜ん」である。

文字は暗号ではなくラテン語の変種(?)の略語、内容は婦人病の
治療方法って…。夢も浪漫もありゃしないわ。

と、思っていたらきちんと解読されたのではないようだ。「解読した
と言う人が現われました」ってことだった。

解読されればされたで内容にがっかりすんだろうけれど、やっぱり
謎は謎のままの方がロマンティックかもしれないね。

奇書といえばもうひとつ。ギガス写本。13世紀の初頭に戒律を破り
軟禁されていた修道士が、堕天使ルシファーの力を借りて書いたと
言われる写本である。別名「悪魔の聖書」。

近年の研究では20年以上かかって書かれたとされているのだが、
これもルシファーに手伝ってもらった説の方が浪漫がある。

しかし、一体どうやってルシファーを呼び出したのだろう。そっちの
方が知りたいわ。

アレキサンドリア図書館の謎 古代の地の宝庫を読み解く』
(ルチャーノ・カンフォラ 工作舎)を読み始める。

歴史の混乱の中で姿を消したアレキサンドリア図書館。残された
文献からその謎に迫る。