作為的なベストセラー

2016年本屋大賞が決定した。宮下奈都『羊と鋼の森』だそうな。
小説を読まなくなって大分経つから、作者を知らなんだな、私は。

しかしさ、本屋大賞って直木賞芥川賞みたいに速報扱いする
ほどのニュースか?この賞ってベストセラーを作る為の賞でしょう。

今頃、新刊書店では受賞作を平台に並べる作業をしているんだ
ろうな。そして、どの新刊書店へ行っても同じような棚になっている
のだろうな。創造性ゼロだぜ。

活字文化が衰退している今、本屋大賞のような賞は新刊書店には
必要なんだろうけれど「書店員が売りたい本」ってコンセプトがどう
もな。これ、版元とか取次の意向が反映されてないとは言えないで
しょう。

対象も小説だけだしね。エッセイとかも入れてくれればいいのに。

かといって、私がベストセラーを読むかと言えば、そうじゃないんだ
けどね。

『彼らはヴェトナムへ行った(上) 陸軍士官学校’66年クラス』
(リック・アトキンソン 新潮文庫)を読み始める。

トーマス・ジェファーソンが創立した、アメリカのウエスト・ポイント
陸軍士官学校。1962年に入学した若者たちは、その卒業した年
によって「66年クラス」と呼ばれるようになる。

ヴェトナム戦争によりどの卒業年よりも多くの犠牲者を出した
世代の軌跡を綴るノンフィクション。