食べてますか?眠ってますか?出してますか?

政府に対するデモを行っている人たちに対して「税金泥棒」と
言い放つホリエモン

国民に顔が向いてない政治家は税金泥棒ではないんですかね?
あ、ホリエモンがやっている民間ロケット事業って補助金
出てませんでしたっけ?

『快食快眠快便』(文藝春秋:編 文春文庫)読了。

エッセイのアンソロジーは好物のひとつである。拾い読みにしろ、
通読にしろ、読み飛ばすことはまったくない。だが、今回だけは
1篇を読み飛ばしてしまった。

駄目なのよ。顔を見るのも、名前を聞くのも、歌を聴くのも。
不意にテレビ画面にその顔が映るだけで拒絶反応。速攻で
チャンネルを変えてしまう。

なので、本書に収録されている和田アキ子の作品だけは読まずに
すっ飛ばしてしまった。編集者さん、すいません。

さて、本書である。雑誌「オール読物」の同タイトルの連載コラム
の書籍化である。76名の著名人が「食う・寝る・出す」について
軽妙に綴っている。

物書きと言えば夜型と思うのは一般人の思い込みなんだな。多くは
夜はきちんと眠って(それも8時間睡眠)、きちんと朝ご飯を食べて、
出すものを出して、仕事をしていらっしゃる。

月刊PR誌の編集者時代、締め切り間際の1週間は1日に2時間眠れ
ればいい方だった。日ごとにぼーっとして行く頭で取材ノートや
資料を繰りながら原稿を書いて、ワープロ画面(パソコン時代
到来以前だ)とにらめっこしていた。

勿論、食事なんて本当に適当。原稿を書きながらおにぎりやパン
を頬張ったり、取材先から事務所へ戻る途中で立ち食いソバを
かき込んだりだった。

超不規則生活。だから出るモノだって不規則だった。便秘で苦し
い思いこそしなかったものの、気がつけば何時間もトイレに行く
ことさえ忘れていたものな。

今、あの当時の生活をしてみろと言われても不可能。ご飯は1日
三食摂らないと死んじゃうし、睡眠は最低でも6時間は必要だ。
お通じだって毎日ある。ほんの些細なことかもしれないが、
それが幸せなんじゃないかと感じる今日この頃である。

尚、本書では書籍化にあたり筆者によっては「その後」どのような
変化があったかも記されている。執筆当時と変わらぬ人もいるし、
大病をされて生活に大きな変化があった方もいる。

巻末には田中小実昌富士真奈美・石堂俶朗・黒田征太郎による
座談会が収められている。快食も快眠もどこかへ吹っ飛んでしまい、
内容は出す方のお話に終始しているのが楽しい。

 

快食快眠快便 (文春文庫)

快食快眠快便 (文春文庫)