文字通りの赤い衝撃

適応障害で2か月の休養が必要なので、国会には行けません」

国会には行けないけれど、Twitterでは呟ける丸山穂高である。
てか、適応障害って完治の見込みが立つのか?

そう言えばなが~~~いご静養をされていたお方は、5月1日で
完治したっぽいな。

なんかさぁ、本当に適応障害で苦しんでいる人たちに失礼な
気がするわ。

『レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図』(ジョン・デイビス
/アレクサンダー・J・ケント ナショナルジオグラフィック)読了。

赤い衝撃」と言っても、山口百恵ブルマー姿が拝めるテレビ・
ドラマではない。かと言って、「赤い彗星」シャアの衝撃の過去
でもない。

赤=「シャア専用」のように言われる昨今だが、私にとっての赤は
未だに「共産圏専用」なのである。

その共産圏の総本山・旧ソビエト連邦が密かに作成していた世界各国
の地図がソ連崩壊と共に世に出回った。これが「赤い衝撃」なのだ。

旧日本軍でも地図は軍事機密だったし、中国では今でも外国人によって
測量がなされていないかは監視対象なのである。

地図から読み取れる情報が多いだけに、機密扱いになるなるのだろう。
いつだったか、「軍事機密が漏えいするじゃないか」とグーグルアース
に対して非難声明を出した国もあった。

それだけ各国が過敏に反応する地図なのだが、ソ連は衛星画像などを
基に詳細な地図を作っていた。

街路地図は勿論のこと、軍事・政治的に重要な建造物なのか。橋であれば
荷重・素材・橋桁の高さ。河川であれば水深は当然、水の流れの方向、
船舶での航行が可能か不可か。市街地であれば高層建築群と低層建築群
が見事に色分けされている。

衛星写真だけは判明しない情報は、泣く子も黙るKGB部員が歩き回って
情報収集をしたのか?

本書にはソ連が作成した東京都内の地図も何枚か掲載されている。恐い
でしょう。KGBが日本国内を歩き回っていたと考えると怖いぞ。

尚、本書で「東京」と括られた中に「朝霞」が入っている。アメリカの
キャンプ・ドレイクがあったから詳細地図が必要だったのかもしれない
が、埼玉県民としては「朝霞市」は埼玉県であることを強く主張して
おきたい。

本文は掲載している地図の説明に終始しているので、読み物としての
面白みには欠けるのが難点。でも、アメリカ軍はアフガン侵攻に際し
て、ソ連作成の地図を参考にしたとの話は面白かった。

キリル文字が読めなくても、多色刷りの地図を眺めているだけで楽しい
と感じる人にはおすすめ。

私はこの地図をいくつか印刷して、本のカバーにしたり、包装紙に使い
たいくらいに好きだ。あ、機密漏洩でスーツを来た怖い人たちに連行
されるって心配はないだろうな。

 

レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図

レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図