裁判官に人の心はあるのか

「これ以上拘束を続けることは耐え難いほど正義に反する」

1966年に静岡県で発生した強盗殺人事件の犯人とされ、死刑が
確定し、長年身柄を拘束されていた袴田巌さんに対し、2014年
3月に再審開始決定の判決を出した静岡地裁は刑の執行と拘束の
停止を認めた。

しかし、即時抗告を受けての今日の東京高裁の判断は静岡地裁
決定を取り消し、再審開始を認めないとのものとなった。

静岡地裁が新証拠と認めたDNA型鑑定は信用性が乏しく、犯行時の
犯行時の着衣5点は捏造とは考えにくいと判断した。

DNA型判定はともかく、証拠とされた着衣5点が自白の内容と食い違う
とか言っているけど、その自白そのものが信用できないはずなのだが、
東京高裁は自白の信憑性を疑わないのか?おかしだろう。

司法は袴田さんが犯人でなければ何か都合が悪いのか?袴田さんが
自然死するのを待っているのか?

晃かな冤罪事件だと思う。それなのに再審のハードルは高すぎる。

再度の身柄拘束はないようだが、袴田さんご本人も支え続けたお姉様
も、まだまだ司法相手に戦わなければならいのかと思うと怒りさえ
覚える。

引き続き『物語 フィンランドの歴史 北欧先進国「バルト海の乙女」の
800年』(石野裕子 中公新書)を読む。

スウェーデン支配下で600年、その後の100年はソヴィエト・ロシア
支配下。過酷だなぁ、フィンランド