なんにもねぇよ

相変わらず聖飢魔Ⅱにうつつを抜かしているのですけどね。
それとは別に、十数年振りに同人誌の原稿なんて引き受けて
しまったばっかりに超忙しいの。

そりゃね、わたしゃ元腐女子ですよ。いや…今でも若干「腐」
が入っているかもしれませんよ。

だからって「夏までに書け」って命令はなんなの?いくら40年来
の付き合いだとは言えさぁ。ネタ、ないんですけど~。同人誌な
のでノーギャラなんですけど~。

開店休業中とはいえ、わたくし、一応はフリーの編集者でもある
のですけど、それ、忘れていませんかねぇ。

ただでさえ、最近は家に帰って来てからやることが溜まっている
のにさぁ。

おかげで本を読む時間を削るしかなくなっているわよ。積読
が減らないのよ。あ~、どうにかしたいっ!

うぅ…誰かプロットを考えてよ~。そうしたらそれに沿ったもの
書くわよっ!勿論、やっつけ仕事ですけどね。

わぁぁぁん、誰か私に時間を頂戴っ!

定型文しか言えません

アメリカは戦争の瀬戸際にあります。トランプ大統領
イランの52箇所が爆撃目標だとツイートしました。それは
軍事施設だけではなく文化遺産も含みます。世界の人々が
命の危険に晒されています。子供たちの頭上に爆弾が落ち
るやしれません」

ゴールデングローブ賞を受賞したパトリシア・アークエット
のコメントである。

イランのソレイマニ司令官がアメリカによって殺されたのだ
けれどさ、ニュースでは「殺害」って言っている。わたしゃ
「暗殺」じゃねぇのかよと思うんだけどね。

イランとアメリカって戦争状態にある訳じゃないからさ。

さて、今回の暗殺の件でフランスのマクロン大統領、ロシアの
プーチン大統領などが当初から事態収拾の為に仲介に乗り出して
いるのに、うちの安倍晋三は年末年始のゴルフ三昧の挙句、今日
になってやっと記者会見。

それも「深く憂慮している」って定型文のような回答ですよ。
お~い外務省、ちゃんと原稿作ってやれよ。

なんかもう本当にトランプが嫌い、安倍晋三が嫌いだわ。

脳が見せる幻想なのか、それとも

動画サイトでうっかり「蝋人形の館」を観る。

聖飢魔Ⅱ信者熱復活、動画を見まくる。

ライデン湯沢殿下のドラムソロにはまる。←今ここ。

我ながら何をしているのか?と思うわ、私は。

『サードマン 奇跡の生還に導く人』(ジョン・ガイガー
 新潮文庫)読了。

命の危機に直面し、絶望的な状況にあったのに、奇跡の生還を
果たす人もがいる。

精魂尽き果てて、あとは死を待つのみ。生と死のはざまの人を
生の世界に導く存在。それが本書で扱われているサードマン
現象である。

本書では極地探探検家や登山家、宇宙飛行士など、極限状態で
危機に見舞われ、サードマンに導かれて生還した人々の事例を
多く引き、サードマン現象は宗教的概念説、脳の見せる幻想説
などを紹介している。

サードマン現象については明確な答えが出ていないので、諸説
あるらしいのは分かったが、なんせ事例が多すぎ。これを少々
削ればよかったのに…と思う。

でも、考えちゃうよね。登山にしろ、自然災害にしろ、極地で
の過酷な環境いしろ、それに晒されて亡くなった人は多くいる。
なのに、何故、限られた人々だけがサードマン現象を体験する
のだろうか。

生への執着の度合いの問題なのか?ならば、その基準はなん
なのだろうか。命の危機に直面した時、人はすべからく「死
にたくない」と思うものではないのだろうか。

「こっちだよ、こっちへおいで。あなたはここで死んではいけ
ない」と、生の側へ導いてくれ、「ここまできたらもう安心だ
からね」と書き消えてしまう実在のない存在。

それはやはり脳が見せる幻想や幻影なのだろうか。それとも、
真矢みきさんなのだろうか。

「あきらめないでっ!」て。

罪の意識は芽生えたのだろうか

『19歳 一家四人惨殺犯の告白』(長瀬隼介 角川文庫)
読了。

2017年12月19日、東京拘置所でふたりの死刑囚に対して
刑が執行された。そのうちのひとりが関光彦。犯行当時19歳
だった関に対しての刑執行は、永山則夫以降20年振りだった。

俗にいう「市川市一家4人殺人事件」が発生したのは1992年
3月5日の夕方から翌朝にかけてだ。金銭目的で事件発生1カ月
前に暴行した少女の家に侵入し、わずか4歳であった少女の妹
までをその刃にかけた胸糞悪い事件である。

そんな惨劇を引き起こした少年犯は、どのような生い立ちなのか
を追い、自身が起こした事件に対して何を感じているのかを文通
と面会によって辿ったのが本書である。

父親による家庭内暴力、その父親が作った借金による両親の離婚と
夜逃げ、世間体を憚る母親、安息を得られる場所は母方の祖父母の
の元にいる時だけだった。

 

19歳 一家四人惨殺犯の告白 (角川文庫)

19歳 一家四人惨殺犯の告白 (角川文庫)

 

 



そんな生活が徐々にいびつな性格を育んだのかもしれないが、生い
立ちだけでは片づけられない、本人の資質もあるのではないかと
感じる。

市川市での犯行に及ぶ前にも、関はいくつかの犯罪に手を染めている。
その動機さえも曖昧だ。ただ力で人を支配したいだけだったのではない
のだろうか。父親が暴力で家族を支配したように。

その力のほとんどは自分より弱い者にだけ向けられている。事件の引き金
となった女性とのトラブルで暴力団に脅されれば、半ばパニックになって
いるのだから。

書簡の内容、面会時の会話から、自分に何の関りもない4人の命を奪った
罪の重みを、彼は感じていなかったのではないかと思わせる部分が多々
ある。

本書は2000年に単行本で発行されたものに1章が加筆されて文庫化され
た作品なので、著者が係わった頃の関のままで絞首台に上がったのでは
ないことを祈りたい。

数学?なにそれ?おいしいの?

『100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影』
(春日真人 新潮文庫)読了。

「単連結な三次元閉多様体は、三次元球面と位相同型である」

さっぱり分からぬ。大体、私は算数でつまずいているので数学
なんかもっと分からない。

高校時代の数学のテストなんて、50点以上を取ったことがない。
あ、なんの自慢にもならんな。

それでも100年も解けなかった難問に答えが出たと聞いたら、
興味は湧くのである。しかもそれが私の愛するロシア絡みと
なれば尚更である。

という訳で、冒頭のポアンカレ予想なのだ。何人もの数学者が
挑み、敗れ続けた難問を解いたのがロシアの数学者グリゴリー・
ペレルマン(本書ではぺりルマン表記)。

しかし、彼はポアンカレ予想に懸けられた懸賞金もフィールズ賞
受賞も辞退したばかりか、務めていた研究も辞め、姿を消した。

何故、彼は難問を解明したのちに姿を消したのか。ここが一番興味
をそそられることなのだが、本書はペレルマンその人の追うことも
しているが、紙数の多くが割かれているのは数学者たちがいかに
ポアンカレ予想と格闘して来たか…だった。

なので、私にはちょっと肩透かし。それでも、数学門外漢でも理解
しやすいように書かれているのでざっくりと理解するにはいいかも。
NHKの番組の書籍化なので、番組を見ていれば一層に理解が深まる
かもしれない。それでも、ポアンカレ予想は理解出来てないが。

でもね、やはりもう少しペレルマンの半生にも焦点を当てて欲しい
と思うのよ。ソ連時代に少年期を過ごしているのだし、ユダヤ
なのだから差別があったはずなんだもの。

一応、テレビ番組としてペレルマン本人に接触しようと試みては
いる。ペレルマンを知る数学者たちに彼に関してのエピソードも
聞いている。だが、結局はペレルマンを追えてないのは残念。

友人・知人との交流も断ち、雲隠れするように菅を見せなくなって
しまったペレルマン。彼は今も孤独に数学の次なる難問に挑んで
いるのかもしれないね。

ロシアの森でキノコ狩りをしながら。

 

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (新潮文庫)

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (新潮文庫)

 

 

朝日新聞社はこんなところでした

雅子皇后が馬アレルギーだなんて初耳なんだが…。
皇太子妃時代、公務を欠席して乗馬してませんでしたか?
それも度々。

いつから馬アレルギーになっちゃったんだろうね。

『ブンヤ暮らし三十六年 回想の朝日新聞』(永栄潔
 思想社)読了。

1971年に朝日新聞に入社。地方支社、東京・大阪両本社経済部、
整理部、同社発行の週刊誌や月刊誌の編集部にも在籍した著者が、
新米記者時代から定年までを綴った回想録。

その時々の上司と衝突しながらも、社を辞することもなく朝日に
在籍し続けているのは、著者はある程度、朝日新聞社を客観的に
見ていたからなのかもしれない。

社内での軋轢や記事に対する圧力なども記されているのだが、物足り
ないと感じたのはどのエピソードも尻切れトンボになっているから
かもしれない。

「え、それでそのあとはどうなったの?」と、読みながら突っ込んで
しまった箇所が多かった。

文字通り回想録なので、社内外の人のほとんどが実名で登場し、社内
の人に関しては最終的な役職名まで記されている。そこまで必要なの
かは分からんが。

興味深かったのは赤尾敏氏とのやり取り。この大物右翼は懐が深かった
のだなと、改めて感じた。そして、もうひとつは瀬島龍三絡みのエピ
ソード。この人はやっぱりどこか不気味な雰囲気があるわ。

財界人への夜討ち朝駆けの際のエピソードも盛りだくさんだし、その時々
の朝日社内の雰囲気も伝わって来る。

ただ、私には文章自体が読み難かった。加えて、著者が自身のことを
「不肖」と書いているので、「不肖」のあとにどうしても「宮嶋」と
付けたくなってしまうのは宮嶋茂樹氏の著作の読み過ぎだな。

尚、私はソフトカバー版で読んだのだが、積んでおいたうちに文庫
版が発行されていた模様である。

 

ブンヤ暮らし三十六年: 回想の朝日新聞

ブンヤ暮らし三十六年: 回想の朝日新聞

 

 

いにしえのラップランド

安倍昭恵さんは「私人である」と閣議決定していなかった?
なのに、「桜を見る会」には推薦枠を持ってるんだ。へぇ。

桜を見る会」と言えば、三原じゅん子センセイが自分の
お母さんと叔母さんを呼んでいるのだが、このご両名は何
に貢献しているんだろうか。

サーミ人についての話』(ヨハン・トゥリ 東海大学文学部
叢書)読了。

スウェーデン国内で差別を受けるサーミ人の女性を主人公と
した「サーミの血」という映画があった。

劇場へ足を運ぶ時間がなかったので、DVDで鑑賞した。なか
なかいい映画だったので、サーミ人に興味を覚えて関連書籍
を探したら、サーミ人自身が書いた本書に辿り着いた。

日本での発行は2003年だが、原書は1908年に書かれているの
で現在のサーミ人生活様式とはかなり違っている部分がある
のではなかと思う。

サーミ人とはスウェーデンフィンランドノルウェー、ロシア
に住む北方先住民である。本書ではサーミ人の主な生業である
トナカイについて、その放牧についてがかなり詳細に綴られて
いるが、サーミ人すべてがトナカイの遊牧で暮らしている訳で
はないようで、原書に対しては同じサーミ人の間から批判も
出たそうだ。

ただ、精霊を信じ、民間療法を頼りにしていたのはサーミ人全般
に渡って言えるようだ。

季節に合わせトナカイと共に移動していたサーミ人たちに苦境が
訪れ乗るのはキリスト教が彼らの住むラップランドにまで及んだ
時だった。

誰のものでもなかった土地は立ち入り禁止にされ、改宗を強要し、
精霊信仰を弾圧した。

どの地域でも先住民族を同化させようとすることは同じみたいだ。
勿論、日本政府のアイヌ民族に対する対応も…ね。

現代のサーミ人たちの多くは、辺境の地ではなく都市部で生活して
おり、サーミ語だけではなく各々の暮らす国の言葉を操るバイリン
ガルになっており、いにしえの生活様式や工芸品は観光資源にも
なっている。

サーミ人の現在については日本人の先住民研究者による作品が
出ているのだが、少々懐に痛いお値段だったので未だ入手出来
ていない。

どこからか5,000円くらい降って来ないかしら。